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【初心者向け】MSFS PMDG 737-700 Cold & Darkからエンジン始動まで

Microsoft Flight Simulator 2020向けに発売されたPMDG 737-700をcold & darkの状態からtake-offするまで解説していきたいと思います。737はポピュラーな機体なので既に様々な解説動画等が存在しますが、文字で解説する日本語記事は少ないので、今回は初心者の方でもわかりやすいように丁寧に説明していきたいと思います。(筆者も初心者です)

 

なお本記事で紹介する順序はチェックリストの順序とは異なるため、注意してください。

 

PMDG 737-700にはデフォルトでliveryマネージャを備えていて、様々なliveryをインストールすることができます。日系だとANAがデフォルトで入っています。

 

737は大きく分けると4つの世代に分けることができます。(737-XXXのXXXの部分で世代がわかります)

  • オリジナル世代: 100, 200
  • クラシック世代: 300, 400, 500
  • NG世代: 700, 800, 900
  • MAX世代: 7, 8, 9, 10

737-700はNG世代になります。NGとはNext Generationの略で、グラスコックピットのさらなる進化なと当時の最新技術が取り入れられていました。

 

本日のフライトプランです。SimBriefで作成しました。

 

737のロード直後で計器は何も動いていません。

 

オーバーヘッドパネルから左上のバッテリーのガードを閉じると自動的にバッテリーがONになります。中央のガードを閉じると非常灯がARMになります。

 

この機体にはまだEFB(タブレット)がないので、CDUから機体の設定をすべて行います。PMDGは後のアップデートでEFBを追加予定とのことです。

 

「FS ACTIONS」→「AIRPLANE SERVICE」ボタンを押します。次に「GROUND POWER」をONにすると、GPUが接続され地上から電力が供給されます。これを設定しないと機体のバッテリーがあがってしまいます。

 

オーバーヘッドで下側のGRD PWR(Ground Power)を下に倒しGPUに接続します。次に上側のIRSを2つNAVにします。IRSは慣性基準装置といって機体にかかる加速度から速度を求め初期位置からの移動量を求めることができます。初期位置はCDUから現在の座標を入力します。

 

「FS ACTIONS」→「FUEL」を選択します。

 

5646KGを搭載燃料として入力します。液体燃料は温度や圧力によって体積が変化するので、単位はリットルではなくキログラムを使用します。

 

「FS ACTIONS」→「PAYLOAD」を選択します。乗客や貨物の量を設定します。

ZFWがSimBriefで計算された46.9になるように、乗客・貨物の量を調整します。ZWF(Zero Fuel Weight)とはその名の通り燃料がゼロの機体重量です。ZFWに燃料重量を足すと機体の全重量になります。

GW(全重量) = 燃料重量 + ZFW

 

MENUに戻り、FMCを選択します。

 

初期位置を与えるため、POS REFの次ページ(2/3)に行き、GPS座標をスクラッチパッドにCOPYして前ページに戻り□の箇所に設定します。これでIRSに初期座標を与えることができました。

 

PERF INITページに行き赤部分を埋めます。

GW/CRZ CG、ZFWは先程のPAYLOADページを参照します。

RESERVESは1, COST INDEXは35(SimBriefより)とします。

巡航高度はFL360、日本のTRANS ALTは14000なのでそのように設定します。TRANS ALTは高度計の設定をQNH、QNEに設定する境目です。14000ft以下ではQNHをATC等から取得して設定する必要があります。14000ft以上ではQNE(29.92inHG)に一律で設定します。

 

巡航ルートを設定していきます。

RTEページで出発地RJTT, 目的地RJNKを設定します。

 

DEP/APRでRJTTのDEPを上記のとおりに選択します。出発経路をSID、到着経路をSTARと呼びます。

滑走路: 34R、SID: BEKLA 2Aです。

 

RTEページ戻りSIDからの経路をつなげます。BEKLAからはY884という航空路をYARIIまで飛行します。

 

RJNKのSTARを上記のように設定します。

APP: RNAV 24

STAR: YARIIE

TRANS: KINKA

 

これでルートの設定は終了です。

 

次にTAKEOFF REFページに行き、離陸設定を行います。離陸時FLAPは10に設定します。するとV-speedが表示されるので左側のボタンを押し確認します。

実は右側のCG設定が漏れています。。。後のほど設定します。

 

RTEページに戻りルートをACTIVATEします。

 

EXECボタンを押します。

 

PERF INITページについてもEXECします。これでCDUへの入力は一通り終了です。お疲れさまでした。

左下:両翼燃料ポンプのスイッチをONにします。なお中央タンクは燃料ゼロなのでポンプはOFFでOKです。

 

上:ウインドヒート、プローブヒートをONにします。

その下:油圧系統をすべてONにします。

 

右側(上から):APU BLEEDをONにします。APUからの高圧空気がONになり、空調やエンジン始動に使えます。(まだAPUは動いていませんが)

その下:与圧の設定です。巡航高度である36000を設定します。

 

これからAPUを起動します。下側のSTARTにスイッチを倒します。すると上のメーターが動き出し、少し時間が立つとAPUの電力が利用可能になるので、APU GENを下に倒します。

 

APUが動いていることで抽気が得られ圧力が上昇しているのがわかります。

 

MCPもここで設定しておきます。

 

プッシュバックをするのでチョークを外します。GPUも自動的に外れます。これまでにAPUをONにしておいてください。

 

Toolbar Pushbakというツールでプッシュバックをします。X-PlaneのBetterPushbackと同じでマップでプッシュバック位置を選べます。

 

プッシュバックがスタートしたらエンジン始動に入ります。

第1エンジンの

スターターをGRDにします。(本当は第2エンジンからの始動だったかもしれないです)

APUの抽気が第1エンジンにあるスターター(風車のようなもの)に当たって、N2シャフトを回転させます。

N2の回転数が20%になったら第1エンジンの燃料バルプを上げて点火します。同じ手順を第2エンジンにもおこないます。

 

先程忘れていた設定です。CDUのTAKEOFFページにtakeoff CG 22.4を入力するとトリム値5.15が得られるのでトリムホイールに設定します。

 

エンジンが発電する電力を使用するため左側のスイッチを下に倒します(第1/2エンジン)。

右上で両PACKをAUTO、APU BLEEDをOFFにします。

TAXIライトをONにします。

POSライトをONにします。(本当はプッシュバック前にやっておくべきでした)

 

また忘れていますがここでAPU自体をOFFにします。

離陸フラップ10度を設定します。

 

オートブレーキをRTO(Rject Take Off)に設定します。

 

トランスポンダーをスタンバイにします。

 

これから滑走路へ向かいます。

 

滑走路に入る前にランディングライトをONにします。

 

トランスポンダーをTA/RAにします。

 

離陸前のMCPの設定です。A/T(オートスロットル)をON、FDを両方ONにします。

 

スロットルを少し前進させ、エンジンの回転数が揃ったらTO/GAボタンを押して離陸推力をセットします。スロットルは自動的に動きます。

 

離陸したらギアをあげます。

離陸後です。LNAV、VNAV、オートパイロットをONにします。

 

ちなみにPMDGではTO/GAボタンはこのネジの位置に隠しボタンとして用意されています。

 

ルート通りに飛行する様子です。ここまでくればあとは自動で飛んでくれます。

 

APUがつきっぱなしだったのでOFFにしておきます。(本来はエンジン始動後にはOFFにします。)